コロナで留学中止から2年、留学復活のシナリオ データで浮き彫りになった過去最低の留学者数

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一般社団法人海外留学協議会(JAOS)は、2022年2月にJAOS会員である留学事業者42社を対象に日本人の留学生数の調査、「海外留学協議会(JAOS)による日本人留学生数調査」を実施しました。

それによると、2021年の年間留学生数は1万5083人(オンライン含む)であり、オンライン留学数が派遣型の留学数より大きく上回っていたことがわかりました。実に全体の約6割がオンライン留学という結果です。

オンライン留学ではフィリピンがダントツ人気に

また国別の結果は、興味深いものでした。

1位はフィリピン、2位アメリカ、3位カナダの順番です。コロナ禍でフィリピンには留学できない状態であったため、実質ほぼオンライン留学の数字と言えます。オンライン留学だけの国別割合では、47.6%がフィリピンという結果です。

一方、オフライン留学の国別割合は、アメリカが1位(35.9%)、カナダが2位(29.5%)と、カナダが躍進しています。カナダは、コロナ禍でも早くから留学生受け入れを開始した国でもあり、留学生受け入れに慎重であったオーストラリアやニュージーランドと対照的な結果となりました。

JAOSの理事・事務局長の星野達彦氏は、現在の状況について次のように話します。

「今年に入り、今まで留学に行けなかった人たちが堰を切ったようにエージェントに相談に来ている。これだけ猛烈に忙しいのは、エージェントにとっては2年半ぶりのこと。また先日ドイツの学校を訪問した際、夏にかけて留学生が多数入学している状況だった。学校側も数年ぶりに学生が戻ってきている」

個人留学に関しては、相談件数が増加しているようですが、大学における派遣留学の状況はどうなのでしょうか。大学に話をうかがいました。

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