たとえば、顧客へのきめ細かなサービス、他の人たちを助ける仕事、同僚の個人的な問題へのサポート、新しい手を試みる仕事、追加的な仕事の引き受け。これらの仕事を担当する人たちは、その仕事が評価されず、「頑張ろうが頑張るまいが同じ評価」という不満をもつのです。
「目利き力」を高めよう
成果を計数的に把握できない仕事を評価するためには、次の2つの技の合わせ技が有効です。
① 目利きの管理者が成果を評価する
② 複数の目利きをつきあわせる
ではこの2つの技を説明しましょう。
① 目利きの管理者の評価とは:通常、仕事の質は、その仕事を熟知した者だけが見抜くことが可能です。そのためには、仕事の研究が欠かせません。達成すべき成果について真剣に議論し、達成イメージを共有する作業を蓄積することによって、職場の人たちが仕事を熟知する。それが管理者の「目利き力」を高めるのです。(目利きの力を活用した評価方法は大相撲の審判、フィギュア・スケートの審判、音楽コンクールの審査、絵画コンクールの審査、就職試験のグループ審査、面接試験など、様々な場面で活用されています。いずれも、権威者と認められた人が判断を下しています)
② 目利きの評価の突き合わせとは:目利きの評価は、評価者の主観的判断です。見識も動員されますが、好き嫌いがそこに入り込むことも起こります。これを防止するのが、お互いの評価の突き合わせによる合意の形成です。相撲審判が土俵に上がって意見を述べ合う、あの手続きです。
企業内では、目利きの評価を突き合わせる作業は、何段階かの評価調整として実施されています。一次評価者が集まり、お互いの評価内容を披露し、評価内容を吟味する。この手続きによって、偏見や好き嫌いが入り込むのを防止するわけです。
ポイントは「目利き」。骨董品やお酒の「目利き」が発言すると、「あの人が言うなら」とまわりの人は納得します。管理職の皆さんは仕事の「目利き」となって、部下の信頼を得てみませんか。
評価の仕方で部下のやる気、職場の成果は変わるものです。評価者として管理職として知っておくべきことをわかりやすく解説した『正しい目標管理の進め方』もご参照ください。拙著出版を記念して少人数の無料セミナーも行います。
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イラスト:ふるはしひろみ
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