企業の「ネット炎上」がなぜか止まらない根本原因 なんでも「炎上」時代に企業はどう対策すれば?

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企業にとっても必要性が高まっている「ネット炎上」対策(写真:C-geo/PIXTA)
さまざまな原因によって引き起こされるネット炎上は、企業にとっても「対岸の火事」とは言っていられない状況です。ネット炎上に企業はどのように向き合えばいいのでしょうか。国際大学GLOCOM客員研究員の著書『炎上しても大丈夫! 今日から使える 企業のSNS危機管理マニュアル』より一部抜粋してお届けします。

講演や取材で、「そもそも、ネット炎上の定義ってなんでしょう?」というご質問、実はかなり頻繁に聞かれます。よく耳にする言葉だし、何となくイメージできるけど、いざ説明しようとすると……ネット炎上は、多くの人にとって「知っているけど馴染みの薄い、興味はあるけど関わりたくない」、そんな曖昧な存在です。

ちなみに私の定義するネット炎上は明確で、

①反社会的な言動

②違法行為、犯罪行為

①または②に対する、ネット上のバッシングが集約されたもの

これだけ。これがネット炎上です。「個人におけるネット炎上」ならば、これだけで十分でしょう。

いや、実際にはもっとさまざまな理由で炎上が起きているのでは?と思われるかもしれません。あるテレビ番組で、有名な弁護士さん(ネットで頻繁に炎上している方)とこのテーマについて議論した際、その方からも「ネットの騒動なんて、ほぼすべてネット炎上と言えるんじゃないですかね?」と聞かれました。ですが私は、次の2つの理由からネット炎上をシンプルに定義しています。

1点目は、世間から馬鹿にされる振る舞いをして笑われただけなのに、「いやあ、炎上しちゃってさ」と、あたかもネットという特殊な世界に住む粘着集団、変わり者たちに絡まれてしまい、「ホント、大変でした」で済まそうとする人たちの存在です。何でもかんでもネットのせいにしようとする人たちですね。

いや、世間があなたの愚かな振る舞いを見て、あきれただけですよ、というシンプルな話なら、わざわざネットを持ち出すまでもありません。反社会的でも犯罪行為でもない、バカをやって世間から笑われただけ。ならば、それは昔から存在している単なる嘲笑、それがネットで起きただけ。ネットじゃなくても起きていた現象に、わざわざ「ネット炎上」なんて新しい名前をつけてあげる必要はありません。

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