与党圧勝予測の参院選で注目、生き残る党首は誰? "黄金の3年"なら「次は全員新人になる」との声も

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一方、後継指名問題を突かれてうろたえた松井氏の「自民党にピリッとしてもらう」との発言にかみついたのが立憲民主の泉氏。野党第1党としての低支持率を指摘されたのに「ピリッとさせるだけではいけない。政権交代」と松井氏へのライバル意識をむき出しに。

野党なのに2022年度予算・補正予算への異例の賛成を決断した玉木氏には「参院選後には自公連立政権に加わる?」との直球質問。真剣な顔で質問者を見つめて応答した玉木氏は「われわれはとにかく政策本位。与党の皆様にも協力してもらって、いくつかの政策を実現することができたので……」と解説したが、与党入りはもごもごと本音を隠すばかり。

衆院議員を約半年で辞職しての参院選立候補を批判された山本氏は、「これまでさまざまな鞍替えがありましたが、それに対して批判されましたか」と肩をそびやかせて反論。今回当選すれば任期を全うするときっぱり言い切った。

さらに、立花氏は「党ができたときほどの注目度がなくなっている」との意地悪な指摘に、「明日(22日)夜あげるユーチューブにあっと驚く“爆弾”が用意されております」とネット戦法への自信をアピール。哀願調で不安いっぱいの福島氏との対照を際立たせた。

3年後の衆参同日選挙なら岸田首相も安泰ではない

ただ、予測どおりの「黄金の3年」となれば、岸田首相も2024年9月の自民総裁選という難所を抱える。山口、松井両氏早期退任が既定路線だが、泉氏も大幅議席減となれば「続投困難」(立憲幹部)。志位、玉木両氏も「選挙結果次第で、安泰とは言い切れない」(選挙アナリスト)。

もちろん、山本、福島、立花3氏は「本人もどうなるかわからないはず」(同)で、「首相も含め、次の国政選挙まで続投確実と言い切れる党首は見当たらない」(自民長老)のが実態。このため、党首討論会に詰めかけたベテラン記者の間では「3年後の同日選なら、それまで誰も生き残れず、全員新人になるかも」との物騒なささやきも広がった。

泉 宏 政治ジャーナリスト

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いずみ ひろし / Hiroshi Izumi

1947年生まれ。時事通信社政治部記者として田中角栄首相の総理番で取材活動を始めて以来40年以上、永田町・霞が関で政治を見続けている。時事通信社政治部長、同社取締役編集担当を経て2009年から現職。幼少時から都心部に住み、半世紀以上も国会周辺を徘徊してきた。「生涯一記者」がモットー。

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