与党圧勝予測の参院選で注目、生き残る党首は誰? "黄金の3年"なら「次は全員新人になる」との声も
記者クラブ主催の党首討論会はすでに約30年の歴史があり、国選選挙公示直前に実施されるため、「国政選挙の際の風物詩」(自民長老)との位置づけ。討論前の控室での打ち合わせの段階から、各党党首の表情や何気ない会話にそれぞれの置かれた位置がにじむ。
中央・地方各新聞社に共同・時事両通信社、さらにはNHKと民放各局のいわゆる伝統的メディアが集結するのが日本記者クラブ。討論会は慣例どおりの2部構成で、コロナ対応や物価高に円安などの経済問題、ロシアのウクライナ軍事侵攻に絡む日本の軍備増強の可否に憲法9条改正など話題は多岐にわたった。
第1部では各党首が他党首を指名して質問する個別対決。1人2回ずつ機会が与えられ、野党7党首はすべて岸田首相(自民党総裁)に“口撃”を集中したが、“岸田沼”とも呼ばれる岸田流ののらりくらり答弁に論議はすれ違ったままで、盛り上がりに欠けた。
「安倍氏への対応」質問で岸田首相は苦笑い
これに対し、第2部は記者クラブ代表による質疑応答で、とくに、締めくくりともなった、選挙後の出処進退も含めた各党首への個別質問が、最大の見せ場となった。
岸田流応答で討論全体を「岸田ペース」に巻き込んで微笑を浮かべていた岸田首相に代表質問者がぶつけたのは、党内に元首相が多くいる状況への対応ぶり。「安倍(晋三)さんの場合、いろいろな形で注文があって大変じゃないかと。どう対応しているのか、ぜひ本音で」と質問。
これには岸田首相も苦笑を禁じえず、「党内にいろいろな議論があり、私も意見を承っております。最後に結論を出さなければならない。結論が出たら一致結束してまとまっていくのがよき伝統。最後、決めていかなければならないのが総裁の立場」と、安倍氏らへの過剰な忖度は否定して、党総裁としての決断力をアピールしてみせた。
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