実家じまいに1800万円使った松本明子さんの痛恨 リフォーム後に売ろうとしたら「マイナス査定」

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親を2人とも亡くした喪失感は想像以上に大きく、「私ってこんな人だっけ?」と、自分でも驚くほど打ちひしがれ、3年間ほどは両親がこの世にもういないという現実に、なかなか向き合えませんでした。

ですが、親が亡くなると、悲しんでいる暇もないぐらい、半年1年と時間がどんどんすぎていくんです。銀行口座や保険の解約、さまざまな証明書集めなど、雑務に追われるからです。

事務作業には泣く泣く着手しましたが、両親を思い出すとつらくて実家じまいは後回しにしていました。遺品を見るだけで泣けてくるんです。実家から戻ると、「今度、両親にこのお菓子を送ろうか」と思った直後に、「あ、もう私の両親はいないんだ」と自覚して、悲しみが押し寄せてくることもありました。

実家じまいをしようと決意できたきっかけ

――悲しい思いを抱えつつも、実家じまいをしようと決意できたきっかけは。

実家じまいは法事や神事を節目に考える人が多いとも聞きますが、私は『クローズアップ現代+』(NHK)という番組への出演がきっかけでした。実家の片づけがどれだけ大変か、そこでハッとさせられたんです。

母が他界して10年目に、夫や義母が「もう手放してもいいのでは?」と言ってくれたことも、後押しになりました。

このまま実家を維持すれば将来、高松に縁もゆかりもない一人息子に、私と同じ苦労をかけることになる。それだけは避けたいという思いも、私を奮い立たせてくれました。

空き家のまま25年維持していた松本さんの実家のリビング

――実家を維持する金額がふくらんだのは、2度もリフォームされたからでもあるそうですね。いったいなぜリフォームを?

東日本大震災のような大地震も経験し、今住んでいる東京でもいつ災害にあうかわからないという感覚がありました。そんなもしものときに高松の実家を避難所にできるよう、リフォームしたんです。台所、トイレなどの水回りを全面改修したりで、約350万円かかりました。

その後、『爆報! THEフライデー』(TBS)という番組が、空き家になった実家の処分に奮闘する私の姿を、ドキュメントで取り上げてくれることになったんです。そこで、考えたことは、今後売るにせよ貸すにせよ、もうすこしきれいで使いやすいほうがいいということでした。そこで、浴室のユニットバスへの変更や、一部フローリングの張り替えをして、今度は約250万円ほど出費しました。つまり、リフォームで合計約600万円かかったわけで、これは痛い出費でした。

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