JR西、「他県より鉄分多め」で攻める岡山観光戦略 新たな観光列車に加えファン向け企画が続々

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SAKU美SAKU楽に使われる車両は1980年に製造されたキハ40形。今年2月から6月にかけて、JR西日本の後藤総合車両所(鳥取県米子市)で観光列車への改造が行われ、その後、岡山市内にある岡山気動車区でのラッピング作業を経て、6月15日に完成した。

外観デザインは沿線の四季折々の花びらをピンク色で表現した。著名な外部デザイナーには頼らない社内のデザイン。外観のピンク色は塗装で、文字やロゴはラッピングだ。

真新しい輝きを取り戻した車両を前に、岡山気動車区の齊城吉晶区長も「昔からある車両が新しくなった。1台しかない車両。大切にメンテナンスしていきたい」と感慨深げ。万全の状態で走れるよう、駆動装置はとくに念入りにメンテナンスしたいという。

内装は山や森をイメージ

6月22日には岡山ー福渡間における習熟運転のもようが報道陣に公開された。車内の公開もこの日が初めてだ。内装デザインは緑色や茶色が主体。岡山県北エリアの山や森をイメージしたという。シートは真新しくなったが、天井には昔ながらの扇風機がぶら下がっている。「古さと新しさのコントラストを楽しんでください」とJR西日本の担当者が笑った。座席の上には吊り革があった。万一の際には定期列車として使うことを考慮したものだ。

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