JR西、「他県より鉄分多め」で攻める岡山観光戦略 新たな観光列車に加えファン向け企画が続々

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JR西日本が岡山DCに合わせて投入する観光列車「SAKU美SAKU楽(さくびさくら)」(記者撮影)
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JR旅客6社は地元の自治体や旅行事業者と組んで、「デスティネーションキャンペーン(DC)」という大型の観光施策を3カ月ごとに実施している。DCの対象地に選ばれると、期間中は観光地をPRするポスターが全国のJR駅構内に掲示され、多くの人の目に留まることになる。

今年の1〜3月には京都DCが実施され、桜や紅葉といった定番ではない、冬の京都の魅力が全国に伝えられた。7月1日から9月30日までは岡山DCが実施される。

近年、JR各社の間でDCに合わせて新しい観光列車を導入する例が目立つ。観光列車目当てに現地を訪れる旅行客が増えるという直接的な効果のほかに、観光列車がニュースとして取り上げられることが観光地のPRにつながるといった間接的な効果もある。

そんな背景もあり、JR西日本は岡山DCに合わせて観光列車「SAKU美SAKU楽(さくびさくら)」を投入、7月1日から土日を中心に週4回運行する。

新観光列車は「岡山県北」にスポット

岡山DCは2016年4〜6月にも実施された。このときはデザイン性に富む「La Malle de Bois(ラ・マル・ド・ボァ)」と昭和30〜40年代の懐かしいカラーリングを再現した「ノスタルジー」という2つの観光列車を投入し、大きな話題となった。「次回の岡山DCにも新しい観光列車を走らせたい」。関係者たちがこう考えるのは自然な流れだった。

ラ・マル・ド・ボァは瀬戸内エリアを中心に、ノスタルジーは県北エリアの岡山―津山間を運行した。1本だけ造る新たな観光列車のルートに選ばれたのも岡山―津山間。JR西日本岡山支社の伊東暁ふるさとおこし本部長は「名湯・美作三湯や桜の名所など豊かな自然が旅心を誘う県北エリアにスポットを当てたいと考えた」と理由を説明する。

新たな観光列車の運行に伴い、ノスタルジーは「みまさかスローライフ列車」として、因美線の津山―那岐間を運転日を限定して運行する。

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