神戸の玄関、三宮は「駅前再開発」でどう変わるか 各路線の乗り換え改善へ、新バスターミナルも

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このように鉄道6駅とバス乗降場が集中し、市民の日常生活だけでなく、観光やビジネスの面でも交通の一大結節点となっている三宮だが、各路線の乗り換えは旅行者にとって難解なのが実情だ。その三宮がいま、再開発プロジェクトで大きく変わろうとしている。

神戸市は2018年9月に策定した再整備の基本計画で「6つの駅の改札階が、地下・地上・デッキの3層レベルにあることや、路線バス、中・⻑距離バスの乗降場も路上に分散しており、乗換動線が⼀⽬で判断できないといった課題を抱えている」と指摘。6つの駅を1つの⼤きな「えき」と捉え、周辺の「まち」とつないで回遊性を高める方針を示した。

駅前の三宮交差点を「三宮クロススクエア」の中心として「神⼾の『顔』にふさわしい空間を形成する『象徴ゾーン』」と位置付けるという。交通面では各路線同士や、新たに整備するバスターミナルとの乗り換え利便性を向上させる考えだ。

国土交通省と神戸市が2020年3月にまとめた事業計画によると、新たなバスターミナルはミント神戸の東側に位置する雲井通5・6丁目エリアの再開発ビルと連携して1期・2期と段階的に整備。1期では駅周辺に分散する中・長距離バスの乗車バス停を一部集約する。鉄道駅と新バスターミナルは道路上空を活用したデッキなどで接続する。

阪急の駅ビルがランドマークに

2021年4月、阪急神戸三宮駅と一体になった高さ約121mの超高層ビル「神戸三宮阪急ビル」が開業し、新たなランドマークとなった。商業施設「EKIZO(エキゾ)神戸三宮」やオフィスが入り、高層階に阪急阪神ホテルズの「レムプラス神戸三宮」がオープンした。10月には北側の「パイ山」「でこぼこ広場」の愛称で親しまれた「さんきたアモーレ広場」がリニューアルした。

次ページ超高層ビルの建設が続く
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