もっとわかる!「イエベ・ブルベ」色を楽しむコツ 「感性・感覚」を軸に、心に響く色を設定する
その一例となるのが、「ブリリアントホワイト」と「ピュアホワイト」だ。これらは古典的な色名辞典には掲載されていないが、感性や感覚への訴求力が抜群に高い。
…キラキラ輝く・透き通った・凛とした・強い意志をもって輝く人
…純粋な・ナチュラルな・ありのままの・自然体であることを大切にする人
自社製品の「白」にどのようなネーミングを付けるかを考えることは、訴求したいターゲットに「いかに響かせ、気に入ってもらえるか」を考えるということだ。
「かわいい色」って何?
最後に、筆者の体験談をお伝えしたい。大学や各種専門学校などで約30年間にわたり「色彩学」を教える仕事をしてきた。
学生は圧倒的に女性が多い。そして、色名を学ぶ回では必ずと言っていいほど目をキラキラと輝かせ「○○色がかわいい」「○○色と○○色は少し違うけれど、私は○○色のほうが断然好き」といった反応がある。色彩学のクラスだからか、教室内では「このペンケース、色がかわいいから衝動買いしちゃった」といった雑談もよく聞かれる。
学生たちと少し距離を置いた視点から、「かわいい色って、何?」と自問自答してきた私の結論はこうだ。
・「かわいい色」とは、その人の感性に響き、感情を揺さぶる色である
・「かわいい色」は、好きな色と結びついている場合が多く、人はそれを目にすると心地よさや楽しさを感じる
・「かわいい色」は周期的に変わることがあり、揺れ動く
カラーネーミングに心血を注ぎ込むことは、ある色をステキに、かわいく見せるための手段であり、ビジネス的にとらえれば、ヒットをうみだす重要な要素のひとつと言える。
街を歩いていて、聞いたことのない「色名」に出会った時は、マーケティング的な視点からも観察してみると、多くの発見があるのではないだろうか。
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