関空と伊丹との統合は問題解決の最後の機会--関西国際空港・福島伸一社長
関西の報道各社で構成する関西プレスクラブは24日、大阪市北区で関西国際空港の福島伸一社長を招き定例会を行った。福島社長は「関西国際空港の展望」と題した講演の中で、関空と伊丹空港の経営統合案について、関空の最大の問題点である「財務構造の抜本的改善と伊丹との問題を解決する、最後の機会」と統合への期待と決意を滲ませた。
福島社長は関西国際空港の問題点として、莫大な投資をして作り上げた海上空港ゆえに1兆円を超える有利子負債を有する財務構造問題の改善、同一地域に近接する伊丹空港、神戸空港との関西3空港問題、不便と言われる交通アクセス--の三つを挙げた。
このうち昨年11月に国土交通省が提示した、関西空港と伊丹空港の両空港を運営する空港運営会社と関空の土地と負債を保有する土地保有会社の、いわゆる上下分離とする経営統合スキームについて、関空の財務構造改善と近接空港のうち伊丹との関係を整理する、として国や地元自治体や企業の意見、支援を受けながら「統合の実現に取り組んでいきたい」と述べた。
また関空の成長戦略として、中国人観光客を中心とした訪日外国人需要の獲得、低コストの航空会社LCCの積極的誘致、関空の特長を生かした貨物需要の取り込み、商業施設の拡充--を掲げた。
(鶴見 昌憲 =東洋経済オンライン)
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら