結局いつになる?宇都宮LRT「開業再延期」の理由 一部区間「完成は年明け」、2023年3月開業困難に

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工事の遅れが明らかになったのは、清原工業団地から芳賀町方面に向けて線路が大きくカーブする「野高谷(のごや)町交差点」の区間だ。同交差点は茨城・千葉方面へと通じる国道408号と、市内と芳賀町方面を結ぶ栃木県道64号が交わる地点。どちらも交通量の多い地域の主要道路だ。

同交差点付近は、軌道を道路に敷設した場合渋滞がさらに激しくなると考えられたことから立体交差となる区間で、LRTは高架線を走行する。高架橋の桁を架設する工事が始まったのは今年5月。本来は2月ごろに橋脚の工事を終えて着手する予定だった。遅れた理由は、道路交通量の多さから作業に伴う交通規制の範囲を計画より縮小したため、各種の工事が同時並行でできなくなったためだ。

通行量多く交通規制を縮小

同区間の工程は道路拡幅や地下埋設物の移設、橋脚工事、橋桁架設や軌道などの工事と3つのステップに分かれている。市LRT整備課によると、道路拡幅や地下埋設物移設などの工事は2020年12月に着手。年明け1月ごろから交差点付近の約150mで交通規制を実施した。

当初は「この規制範囲であれば効率的に作業ができ、車への影響も少ないだろうとみていた」(LRT整備課)ものの、実際には道路交通への影響が大きかったため、「万が一事故などが起きては困る」などとして見直しを行い、規制範囲を縮小した。これによって各種作業を同時並行して行うことが難しくなり、当初2021年7月までの予定だった道路拡幅・地下埋設物移設作業は約3カ月延びることとなった。

ただ、この時点では、その先の橋脚工事で工程短縮を図り「遅れを取り戻すことも可能とみていた」(LRT整備課)という。

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