「ALSでも教壇に」デジハリ学長が認識したVRの力 杉山知之学長が今、教え子たちに伝えたいこと
CGを手がける人材が必要になる
――デジタルハリウッドを設立した経緯を教えてください。
設立の準備をはじめた1994年当時、一般的に使われるパソコン用のインターネットブラウザーがなく、一般の人はインターネットという言葉を知らなかった。僕らはMosaicという、UNIXの上で動くWebブラウザを使っていたが、利用者は大学の研究者やメーカーの技術者に限られていた。
電子メールはある程度普及していても、先進的な会社でも1つの部に1アドレス、下手すると1社に1つという状態。マウスでオペレーションをするシステムもまだ少なく、先進的なグラフィックデザイナーがマッキントッシュを使い始めた頃だった。
一方、僕らはナムコの「リッジレーサー」や、セガの「バーチャファイター」といったゲームセンターのゲーム機のCG(コンピューターグラフィックス)が未来だとわかっていた。それらのCG技術がいずれ、家庭用のゲーム機にも普及し、CGを手がける人材がかなり必要になると思って学校を設立した。


















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