中東より北朝鮮を心配せよ、世界が最も恐れるべきリスクは朝鮮半島《田村耕太郎のマルチ・アングル・ビジョン》
その影響を最も受ける可能性があるのは韓国だ。今までは経済優先で、朝鮮半島情勢の安定のために、相当の我慢を続けてきた。しかし、次に北朝鮮が何か威嚇行動をとってきた場合に、もし大統領が反撃しなければ、韓国国会も世論も許さないだろう。ちょっとしたきっかけで事態がエスカレートする可能性がある。
その場合隣国である日本は無事とはいかないかもしれない。中国も権力継承で神経質になっている北朝鮮を押さえ込める材料を持っていない。無理に押さえ込むのも最悪かもしれない。最悪の事態を想定して関係各国と緊密な情報交換と緊急事態対応策を実施すべきである。
間違いなく、世界が今年最も恐れるべきは、朝鮮半島情勢であり、中東でも中国でもない。
たむら・こうたろう
米イェール大学マクミラン国際関係研究センターシニアフェロー。前参議院議員(民主党)
photo:President of the Russian Federation Presidential Press and Information Office
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