カナダが「ファーウェイ製通信機器」の排除決定 5Gは2年、4Gは5年の猶予期間を経て利用禁止に

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カナダ政府はアメリカ、イギリス、日本などに続いてファーウェイとZTEの排除を決断した(写真はファーウェイのウェブサイトより)

中国製の通信機器を排除する西側諸国に、また1カ国が加わった。カナダ政府は5月19日、中国の通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)が提供する5G(第5世代移動通信)および4G(第4世代移動通信)の設備・サービスの利用を禁止すると発表した。

この措置には猶予期間が設けられている。カナダの通信事業者は、ファーウェイとZTEの5G設備・サービスについては2年後の2024年6月28日までに、4G設備・サービスは5年後の2027年12月31日までに利用を停止しなければならない。猶予期間の終了後は、両社の設備をすべて撤去する必要がある。

「今回の措置は(カナダ政府から)独立した第三者機関による徹底した試験と、カナダの同盟国との協議を経て決定に至った」。カナダ政府が発表した声明の中で、同国のイノベーション科学産業相を務めるフランソワ=フィリップ・シャンパーニュ氏はそう述べた。

中国大使館は「強烈な不満」を表明

カナダ政府は自国の通信事業者に対し、今回の措置に係わる5Gと4Gの設備・サービスの新規購入を2022年9月1日までに停止するよう要請している。さらに、国際標準規格の光ファイバー伝送技術「GPON」の設備についても規制を計画している。

「ファーウェイやZTEなどの通信機器メーカーは、外国政府による超法規的な指示に従うことを求められ、カナダの法律に抵触したり、カナダの国益を毀損したりする行為に及ぶ可能性がある。カナダ政府はそのような事態を深刻に懸念している」。カナダ政府は声明でそう述べ、同盟国も同じ懸念を共有していると主張した。

本記事は「財新」の提供記事です

これに対して、在カナダ中国大使館の報道官は深刻な懸念と強烈な不満を表明。

「カナダ政府がいかなる確かな証拠もないなか、国家安全保障を口実にして中国企業をカナダ市場から排除する決定を下したことは、国家安全保障の概念を濫用する行為であり、中国企業の合法的権益を侵害している」と抗議した。

(財新記者:杜知航)
※原文の配信は5月20日

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