JPモルガン・チェースの指数によると、新興国債の米国債に対する上乗せ利回りは一時487ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に拡大。15年に相場反転のきっかけとなった500bpの水準まであとわずかで、11年に反転につながった水準は既に上回っている。
株式・債券共に底打ちの可能性
現地通貨建て債も割安水準にある兆候が示されている。EMローカル・カレンシー・ガバメント・ユニバーサル指数の平均利回りは4.94%に急上昇し、下向きに傾斜している08年以降のレンジを上抜けた。
新興国株の指標、MSCI新興市場指数は今年に入り月間ベースで毎月下落。株価純資産倍率(PBR)は1.44倍に低下し、05年以降の平均の1.47倍を下回った。
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)グループのアジア担当シニア金利ストラテジスト、ジェニファー・クスマ氏は「パニック売りは終わったと想定するのが妥当だ。戦術的なポジショニングや市場のボラティリティーの影響を受けにくい長期投資家にとって、適切なエントリーポイントの水準となっている」と語った。
原題:After $5 Trillion Rout, Emerging Markets Seek Turnaround Signal(抜粋)
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著者:Srinivasan Sivabalan、Karl Lester M. Yap
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