乃木坂46、世代交代進む過渡期アイドルの近未来 選抜メンバーから見る乃木坂46の今とこれから

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この“選抜”に関しては、ファンクラブやファンサイトなどでの人気ランキングや、握手会、ミート&グリート(リモートでのメンバーとの交流イベント)での個別チケット売上などが考慮されていると言われていますが、こうして統計を取ってみると、思っていた以上に厳しく冷徹な“選抜”となっていると感じました。

さらに、この“選抜メンバー”の中から、1人(時に2人)が、各楽曲の顔となる“センター”に任命。この“センター”を最も多く務めたのは、西野七瀬で7回。次いで生駒里奈が6回、白石麻衣が5回、齋藤飛鳥が4回、遠藤さくらが2回、そして堀未央奈、生田絵梨花、深川麻衣、橋本奈々未、大園桃子、与田祐希、山下美月、賀喜遥香、中西アルノの9人が各1回ずつ。これまでのセンター経験者は、以上の14人だけとなっていますが、この内、既に半数以上の8人が卒業済です。この点からも、グループが過渡期を迎えていることを示唆しています。

卒業後の楽曲選抜に注目してみた!

これだけ厳しく冷徹に“選抜”されてきたわけですが、主要なメンバーが卒業した後、過去のヒット曲をテレビなどで披露する機会は数多くあります。その際のメンバーは、どう“選抜”しているのだろうか?と思い、今年に入ってから代表曲を披露した時のメンバー構成を調べてみました。

まずは、2017年の日本レコード大賞にも輝いた17作目のシングル「インフルエンサー」の場合を検証してみましょう。オリジナルの“選抜メンバー”(21人)は以下の通り。

○ダブルセンター:白石麻衣、西野七瀬
○選抜:秋元真夏、堀未央奈、齋藤飛鳥、衛藤美彩、若月佑美、高山一実、生駒里奈、生田絵梨花、松村沙友理、桜井玲香、新内眞衣、井上小百合、寺田蘭世、北野日奈子、伊藤万理華、星野みなみ、斉藤優里、樋口日奈、中田花奈

この中で、今も在籍しているのは秋元真夏、齋藤飛鳥、樋口日奈の3人のみです。

そして、今年3月30日放送の日本テレビ系の番組『Premium Music 2022』で「インフルエンサー」を披露した時のメンバーは

○ダブルセンター:齋藤飛鳥、山下美月
○選抜:秋元真夏、遠藤さくら、賀喜遥香、与田祐希、筒井あやめ、鈴木絢音、久保史緒里、阪口珠美、田村真佑、梅澤美波、早川聖来、樋口日奈、掛橋沙耶香

以上、オリジナルにも入っていた3人は残っていますが、当初の21人から6人減らした15人編成になっていました。

続いて、もう一つのレコード大賞受賞曲「シンクロニシティ」(2018年/20作目)の場合。オリジナルの21人は以下の通り。

○センター:白石麻衣
○選抜:山下美月、堀未央奈、生田絵梨花、西野七瀬、齋藤飛鳥、与田祐希、桜井玲香、松村沙友理、久保史緒里、生駒里奈、大園桃子、衛藤美彩、秋元真夏、井上小百合、新内眞衣、高山一実、星野みなみ、若月佑美、樋口日奈、寺田蘭世

この中で現在も在籍しているのは、齋藤、秋元、樋口、山下、与田、久保の6人です。

こちらの曲を今年2月22日放送の配信番組『乃木坂46時間TV』で披露した際のメンバーは、

○センター:梅澤美波
○選抜:山下美月、齋藤飛鳥、与田祐希、久保史緒里、秋元真夏、遠藤さくら、賀喜遥香、田村真佑、阪口珠美、樋口日奈、筒井あやめ、早川聖来、掛橋沙耶香、佐藤楓、和田まあや、柴田柚菜

以上、オリジナルの6人は全員入っていますが、こちらは4人少ない17人編成。センターにオリジナル時には選抜されなかった梅澤美波を起用している点も注目です。

当初の“選抜メンバー”の大半が去った後に、補充として任されるメンバーは、ある意味、オリジナル以上に期待され、送り出されていると言って良いかもしれませんよね。

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