バフェットが「投資先はアメリカが一番」と推す訳 投資の神様が語った「買うか買わないか」の裏側

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投資の神様と言われるウォーレン・バフェット氏(写真:Andrew-Harrer/Bloomberg)
投資会社カーライル・グループ創業者のデイヴィッド・ルーベンシュタインが経営者、政治家、スポーツ選手、アーティストなど業界のトップの人材にインタビューをする番組『The David Rubenstein Show』。
ブルームバーグTVで配信中で、ジェフ・ベゾス、ジャック・ニクラウス、ビル・クリントンなどあらゆる分野の著名人が自身のキャリアと人生について語っている。これを書籍化した『世界を変えた31人の人生の講義』が日本上陸。その中から、投資家ウォーレン・バフェット氏の対談の一部を抜粋、再構成してお届けする。

バフェットが投資銀行家を雇わない理由

デイヴィッド・ルーベンシュタイン(以下、ルーベンシュタイン):企業を調査するときに、投資銀行家を雇ったりはしないのでしょうか?

ウォーレン・バフェット(以下、バフェット):しないね。

ルーベンシュタイン:企業調査のために、これまで投資銀行家を雇った経験はおありですか?

バフェット:調査の目的で雇った試しはないが、取引の場面に同席してもらうことはある。コミッションは、いつも十分に支払うつもりでいるよ。

ルーベンシュタイン:これは以前お聞きした話です。ある買収予定の相手企業担当者が投資銀行家を雇うと、その後彼らは1週間ほどあなたのもとに現れ、少しでも買収額を上げようとあれこれ働きかけてきたそうですね。結局、彼らの努力は、ほんのささやかな増額という形でしか報われなかったわけですが。

バフェット:それはこういう話だ。あるアメリカのエネルギー会社に、1株あたり35ドル支払うと言ったところ、相手企業は投資銀行家を雇ったんだ。彼らは1週間ほど私のもとに日参して、分かると思うが、買収額を何とか上げようとしたんだ。『買収相手が少しでも優良企業に見えるように、あなたも買収額を増額すべきです』とね。

私は言った。『君たちが良く見えようが見えなかろうが、そんなことは私にはどうでもいいことなんだ』と。彼らは1週間ほどつきまとっていたが、最後に電話をかけてきて、半ば懇願するような口調でこう言った。『私たちの努力に対して、企業から適切な報酬が受けられるように、多少なりとも増額していただけませんか?』

そこで私は言った。『分かりました。あちらに35ドル5セント支払うとお伝えください。その5セント分があなたたちの取り分だと言えば良い』とね。

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