東大生に超人気の講義「AI経営」を学ぶべき理由 「レベル1~2」の日本企業は逃げられない

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では、日本企業はどのくらいAIを活用できているのか、活用する準備ができているのか。

日本経済団体連合会(経団連)は、「AI-Ready化ガイドライン」として5段階のレベル分けを提示している。

レベル1:AI-Ready化着手前
~製造、物流、販売など基本業務のためのシステム運用とデータマネジメントは行っているが、SIer(=System Integrator)だのみでAI×データを使った事業の運営、刷新、創造については着手していない~
レベル2:AI-Ready化の初期段階
~外部の専門家の力を借りてAI×データの利活用に着手しているが、取り組みは既存の人間の仕事(業務)を機械に置き換えることが大半~
レベル3:AI-Ready化を進行
~既存の業務の機械化にはメドがつき、今後の成長と事業刷新のための重要なレバーとしてAI×データの利活用を開始。これに向け、まとまったリソースの再配分が行われている~
レベル4:AI-Ready化からAI-Powered化へ展開
~AI×データの力を解き放つことで、コア事業においてこれまで不可能だった夢や課題解決を実現している。未来を信じ、Al-Readyになるまでリソースを一過性でなく投下し続けている~
レベル5:AI-Powered企業として確立、影響力発揮
~すべての事業、機能がAI×データ化し、業界そのものの本質的な刷新(disruption)を常時仕掛け、変容を引き起こしている。国内外の競合に対抗し得るレベルでAI-Ready化に向けリソースを投下できている。新しい試みがあらゆるところから雨後の筍のように日々生まれており、常に世界の最先端をリードし注目されている~

欧米の先進企業がレベル5を実現している一方、日本企業の多くはレベル1、レベル2にとどまっている。

DX化、AI化を目指すのは経営の判断

2021年、PwCコンサルティングではさまざまなサーベイを実施した。そこで浮き彫りになったのは、日本だけでなくアメリカでもAIの二極化が進んでいることである。

アメリカ企業はハイレベルとローレベルに真っ二つに割れている印象である。もちろん、無理をしてDX化、AI化をしなくてもよい企業もある。そういう企業は、最低限のデジタル化に取り組みさえすればよい。

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