われわれの通貨「円」の対外的な価値が下落し続けている。
ドル円相場は20年ぶりの円安だが、実質実効レート(多通貨間での実力、物価の影響を除く)で見ると1971年以来50年ぶりの円安水準だ。また、過去20年間の米国の物価上昇率は日本に比べて50%程度高いため、ドル円相場も実質で見ると71年のドルと金の兌換停止、いわゆるニクソンショック以来の円安水準となっている。
日本はまだ新型コロナ対応の鎖国状態にあり、気がつく人は少ないかもしれないが、20年ほど前まで世界で3番目に高かった日本人の平均年収は、すでに米国人の半分、ドイツ人や英国人の4分の3程度にまで後退してしまっている。
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