習近平体制の中国は秋の党大会(中国共産党全国代表大会)を目指して景況感の回復に努めることになろうが、現状は厳しい。中国経済の停滞により、とくに新興国経済へのネガティブな影響が懸念される。
まず、中国の状況から確認する。中国国家統計局は2022年第1四半期のGDP(国内総生産)成長率を前年同期比4.8%と発表した。市場のコンセンサス予想4.2%と比べると強めの数字だが、このところのデータを考慮すると、本当かどうかは疑わしい。
例えば、3月の発電量の伸び率はわずか前年同月比0.2%であったのに、鉱工業生産の伸び率はこれをはるかに上回る5.0%とされる。3月の不動産販売面積は公式統計では前年同月比17.7%減だが、大手デベロッパーや各都市のデータはより大幅な40〜50%の減少を示唆している。
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