三井物産、肝煎りの「ロシアLNG」で立たされる窮地 仏石油大手の北極圏LNG「投資凍結」で暗雲

拡大
縮小

ロシアのLNGを開拓してきた三井物産だが、ロシア2拠点目のLNGプロジェクトには暗雲が立ち込める。

ロシアにおけるLNG(液化天然ガス)プロジェクトの今後は、日本のエネルギー政策を左右しかねない(写真はサハリンⅡ。写真:ロイター/アフロ)

ロシアによるウクライナ侵攻を受け、三井物産が肝煎りで進めるロシアの巨大液化天然ガス(LNG)プロジェクトの先行きに黄信号が灯っている。

ロシアでLNG2拠点に出資

三井物産が権益を保有しているロシアのLNGは2つ。1つは、2009年に生産を開始した極東ロシアのLNGプロジェクト「サハリンⅡ」(権益の比率は12.5%)。

そしてサハリンⅡに続く第2のLNG拠点として期待されるのが、ロシア北極圏のギダン半島西部に位置する「アークティックLNG2」(以下、アークティック2)だ。石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)との共同出資会社を通して、権益の1割を保有している。

次ページウクライナ問題を受けた物産の対応は?
関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内