GWに試してほしい「読書の満足度を高める」技術 自分に合う方法がわかる「戦略的読書」のススメ

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読書ジャーナルは、読んでいる最中にもどんどんと追記してゆく必要がありますので、それを意識したツールを使います。

Evernoteで本1冊につき一つのノートを作成して感想を追記するのでもいいでしょうし、紙のバレットジャーナルに同様のページを作るのもいいでしょう。

1日に何度でも書き込みを追加し、あとからそれを束ねて表示するのに向いている日記アプリとして、macOS/iOS/iPadOSで使用できるDayOneがあります。

私の場合、読んでいる本のタイトルをタグにしてDayOneにどんどん追記することで、あとからそのタグで情報を串刺しにして閲覧できるようにしています。

本のデータベースを作って、そこに自分の感想のメモを書き込むスタイルをとりたいのならば、いま最適なツールはNotionです。

例えばNotionで書籍のタイトル、著者、出版社、ページ数、既読状態などのデータを記録できるテンプレートを作成し、それを元に作成したページに感想を書き加えていけば、簡易的な蔵書データベースを作成することができます。手軽な手法と、汎用性の高い手法のどちらも試してみて、読書に役立ててみてください。

Notionでデータベースを作成した例(出所:筆者が使っているNotionの画面をキャプチャ)

速読のかわりに使えるテクニック

結論からいうと、速読に期待してはいけません。

1冊の本を数十分でスキャンするように読める、写真を撮るようにページを記憶できると主張する人もいますが、たいていは内容に対する先入観に基づいた飛ばし読みにすぎず、本を味わうことにはつながらず、結果的に時間の無駄になるからです。

しかし、平均的な読書スピードを向上させる基本テクニックはあります。

アメリカの高校では学生に対して、

①1行の文章を1文字ずつではなく、いくつかの塊としてスキャンすること(チャンキング)
②心のなかで読み上げてしまうクセを避けること
③読んでいる場所から後戻りする目の動きを抑制し、一度目で理解できる平均スピードを保つこと

といった読書の練習を実践する学校がありますが、こうした基本を守るだけでも、理解の度合いを保ったまま平均スピードを向上させることは可能です。

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