レンタカーより楽しい、「沖縄路線バス」の世界 路線図を見ていると「ちむどんどん」してくる?
来た道を戻るのは面白くないので、西側を通る16時30分発の23系統に乗って那覇に向かうことにした。
ちょうど下校時間、多数の高校生がバス停にいる。那覇行きのバスは続々とやってくるのだが、どれも23系統ではない。結局、目的のバスは24分遅れてやってきた。高校生はいつものことなのか恬然と乗り込んでいく。
系統によって、同じ名前のバス停が違う場所に点在している。特に大きな交差点など、行き先によってまったく別の場所にある。スマホのGPSでバス停を表示してくれるバスナビタイムなどのアプリを使うと便利。
その晩は那覇で必ず立ち寄る「寓話」というジャズライブバーで泡盛を飲んだ。以前、那覇から鹿児島に向かうフェリーの記事を書いたときもここに寄った。出演者が私のバンドを気に入ってくださったのだが、この日も演奏していて久しぶりの再会となった。
翌朝は那覇市街から一番近いビーチ、波の上で青い海を眺めた。
何か違和感がある。
8月に発生した小笠原諸島の海底火山噴火に由来する軽石がここにも漂着していたのだった。自然現象でどうにもならないが、遠い小笠原から沖縄まで流れてくるという事実を目の当たりにするのは妙な感慨もある。
難読地名も沖縄バス旅の楽しみ
那覇バスターミナル12時55分発の30系統にてスタジアム最寄りの総合運動公園北口へ向かう。FC琉球のホームスタジアム「タピック県総ひやごんスタジアム」は沖縄市にあり、路線バスだと1時間半程度かかる。
試合は、元ジェフの選手2人に恩返し弾を浴び、2-2の引き分けに終わった。
路線バスでコザに向かい中心街である胡屋のホテルにチェックイン。宿の前に飾ってあるシーサーがマスクをしている。フロントで話を聞く。コロナ禍では大変な影響を被った。観光のみならず、仕事関係や合宿もなくなった。合宿が一番の打撃。レストランも夜はまだ営業できていません、とのこと。
翌朝は77系統のバスに乗り名護へ向かった。続々とバスがやってくる中、目的のバスは10分遅れで到着した。金武(きん)や、辺野古の海沿いを通り、名護に到る。
レンタカーであればカーナビに行き先を入れるだけで目的地に連れていってくれるが、路線バスは地図を見ながら検討するので地名や場所がわかるようになるし、沖縄特有の難読地名の知識も付く。金武(きん)、北谷(ちゃたん)、中城(なかぐすく)、勢理客(じっちゃく)など。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら