「利回り換算3億円」のノウハウ蓄積が最高の投資 誰にも奪われないノウハウはノーリスク資産だ

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もっと、わかりやすい例を紹介しましょう。

私の後輩は、もともとはフリーターでしたが、20代で習得した営業力をベースに30代はマネジメント力を磨き、その力を見込まれ、上場企業の役員となり、ストックオプションで別荘を持つ億万長者です。

これも、20代のときに身につけた営業力と、30代のときに身につけたマネジメント力が、数億円の資産に変わった例でしょう。私は20代のうちには、そんな人とは出会いませんでしたが、実は、そんな人、いっぱいいます。

誤解しないでください。お金持ちになろう、と言うことではありません。
言いたいのは、身につけたノウハウが資産になる、ということ。

もちろん、お金の貯蓄は必要です。複利の効果を考えると、若いうちからお金の投資はしておいたほうがいいです。

自分に合わないものを知るのも重要

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でも、それ以上に、ノウハウを獲得する投資のほうが、かなり効率がいい。テーマは、あなたの本業を極めることでもいいでしょうし、将来に活かせそうなことや興味のあることを勉強しておくのもいいでしょう。なんだっていいのです。

やってみて、自分に合わない、ということがわかることも重要。私は、25歳のとき、簿記の学校に通い、すぐにギブアップしましたが、経営の勉強は好きでした。早い段階で、自分とのフィット感を知ることも大切です。

お金や土地は、なくなることがありますが、あなたが生きている限り、得たノウハウがなくなることはありませんし、奪われることもありません。

ノウハウの蓄積は、最高の投資です。

伊庭 正康 らしさラボ代表

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いば まさやす / Masayasu Iba

1991年リクルートグループ入社。営業職としては致命的な人見知りを4万件を超える訪問活動を通して克服。その後はプレイヤー部門とマネージャー部門の両部門で年間全国トップ表彰4回、累計40回以上の社内表彰を受ける。営業部長、フロムエーキャリアの代表取締役を歴任。2011年、研修会社らしさラボを設立。リクルートで学んだ「圧倒的な当事者意識」を持つことや「短時間で成果を出す方法」などをメインテーマに、リーディングカンパニーを中心に年間200回を超えるセッション(営業研修、営業リーダー研修、コーチング、講演)を行い、リピート率は9割を超えている。

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