15両編成や複々線化も?京葉線が秘める「潜在力」 貨物線として計画、各地に不思議なスペースが
そして、もっとも特徴的な箇所の1つは海浜幕張駅付近だろう。同駅から東京寄りの1kmほどは複々線分の高架橋が続く。上り線は途中から単線の高架橋2本に分かれ、片方は途中で途切れている。そしてもう片方、現在の営業線のほうは途中で水色の鋼製の橋に変わり、地上から見ると線路をまたげる構造なのが見て取れる。車両基地とイオンモールが広がるこの付近は貨物駅(鷺沼貨物駅)の構想があった場所だ。
建設中の幕張豊砂駅は、複々線のスペースを活用して建設されている。また、下り線は新習志野から海浜幕張へ向かう途中に車両基地への入出区線をくぐる場所がある。下り線の線路は1本だが、ここも2本分のスペースが用意されている。
このエリアの陸側に広がる車両基地(京葉車両センター)も、15両化に対応できる構造だ。西側と東側に分けて留置線群が設置されているが、『京葉線工事誌』によると西側の留置線は15両対応(有効長320m)で敷設され、東側についても現在の10両から15両に延ばす計画で、延伸用地が野球場として活用されている。
2線分の幅がある高架
このほかにも拡張を意識した施設はある。新習志野駅の蘇我寄りにはホーム延伸の準備の土木構造物が、古代文明の遺跡の如く建ち並んでいる。海側・山側ともに線路をさらに増設できるようにするためか、構造物が張り出している。「駅付近の高架橋は、線路の増設を予定して施工されたもので、
武蔵野線との立体交差がある二俣新町駅付近も線増に対応できる構造だ。下り電車が駅を出てすぐ、武蔵野線をくぐるあたりの線路は1本だが、高架は2線分の幅がある。また、二俣新町駅の東京寄りも上下線がそれぞれ分かれた単線高架だが、高架の柱と架線柱は複線2つ分の幅で施工されているのが見て取れる。
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