JR「春のダイヤ改正」で意外に便利になる区間 運転間隔の統一など変化は「減便」だけじゃない

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JR常磐線の電車。ダイヤ改正で特別快速が大幅に減るが品川発着の列車が増える(写真:tarousite/PIXTA)

JR各社の2022年春ダイヤ改正は3月12日に実施される。全体的には減便による利便性低下が目立つ一方、逆に本数減によってわかりやすいダイヤに整理される路線があったり、所要時間が短縮される区間があったりと、便利になる部分もある。JR各社の都市圏の路線を中心に、筆者視点で新ダイヤの見どころや注意点などを紹介する。

常磐線、特快減って逆に便利に?

首都圏でビッグニュースと言えるのが常磐線の改正内容だ。特別快速を大幅に減らしたうえで普通列車はほぼ20分間隔化、そして日中の土浦発着の普通列車がすべて品川発着になる。

これまで、特急を除く日中の土浦発上り列車は毎時4本で、うち1本が特快だった。だが、3本の普通のうち1本は途中で特快に抜かれるため、実質的には次の特快を待つのと変わらず、「実際に使える列車」(有効本数)という観点では存在意義が疑問だった(2018年10月4日付記事「駅時刻表には表れない『便利な駅』の見分け方」参照)。

その特快が今回のダイヤ改正で大幅減便され、需要が比較的多い時間帯のみの運行になる。日中の土浦発上りは毎時3本の普通列車のみとなるが、前述の通りもともと都心へ行く場合の有効本数は3本だったので、本数面での利便性は変わらない。

むしろ、すべて品川発着になることによるメリットが大きいだろう。20分おきに品川発着の列車が走ることになれば、今は15〜45分間隔でタイミングを合わせないと使えなかった常磐線直通の上野東京ラインもようやく使いものになるという感がしてくる。沿線の団体が竜ケ崎市駅や牛久駅に「全列車品川直通へ!」と看板を立てて訴えてきた成果が実ったともいえる。

また、土浦を境に運転系統が分割されるが、同駅では水戸方面・品川方面ともに同一ホームで接続する点には配慮が見られる。

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