駅時刻表には表れない「便利な駅」の見分け方

本数が多くても「使える」列車は少ないことも

複数の種別が走る路線では、駅の時刻表に載っている列車すべてが必ずしも「有効な列車」とは限らない(写真:tkc-taka / PIXTA)

首都圏の各鉄道会社は、少子高齢化社会を見据え「選ばれる沿線」「選ばれる路線」として勝ち残るべくさまざまな取り組みを行っている。

通勤需要増加の頭打ちや減少に備え、通勤ラッシュ時に快適な通勤を提供すべく着席保証列車を新設する鉄道会社もあれば、日中のお出かけ需要の発掘を狙って快速列車を新設したり、日中や土日のダイヤの改善に取り組んだりする会社もある。

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では、本当にいい路線、利便性の高い路線を選ぶにはどのような視点が必要だろうか? 本稿では1つの指標として「有効本数」で路線の利便性を見ることを提案し、いくつかの路線の事例を紹介する。なお、現行ダイヤについての内容はすべて2018年3月改正時点のダイヤで論ずるものとする。

全列車が「使える」とは限らない

有効本数とは「ある目的地に行くのに実際に有効な(使える)列車の本数」のことだ。かつて某大手電鉄会社に勤務する友人が、当時の東急田園都市線の日中ダイヤが不便だったことについて、この考え方を用いて私に語ってくれた。

その当時、田園都市線長津田駅発の日中の上り列車は1時間あたり急行4本、各駅停車8本の運転であった。本数だけ見れば12本もあるため便利そうに見える。しかし、当時の各駅停車は必ず途中の鷺沼、または桜新町で後続の急行に抜かれるため、最速で渋谷に行こうとすれば鷺沼か二子玉川で急行に乗り換える必要があった。

つまり、次の各駅停車に乗っても、結局は後続の急行に乗り換えることになる。それなら長津田で次の急行を待っても到着時間は変わらない。ということは、実際には長津田から渋谷へ行くのに使える列車は1時間に4本の急行しかないことになる。この4本が「有効本数」だ。

次ページその後の改善で倍近く増えた有効本数
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