原田知世「芸能界に合ってない」のに続けられた訳 一期一会な女優業の裏に「ホッとする場所」
デビュー40周年を迎えて
1982年のデビュー以来、俳優として、歌手として活躍を続け、今年デビュー40周年を迎えた原田知世さん。昨年は、主演映画『あなたの番です 劇場版』が大ヒットし、人気漫画を実写化した主演ドラマ「スナック キズツキ」では、一風変わったスナックのママを好演。大きな注目を集めました。
メモリアルイヤーの今年は、先行シングル「ヴァイオレット」(2021)に続き、3月23日にオリジナル・アルバム「fruitful days」をリリース。
穏やかで、柔らかで、なんともいえない温かさを纏う原田さんに、ご自身のこれまでとこれから、そして、俳優と歌手の両方を第一線でやり続ける理由について伺いました。
── デビュー40周年おめでとうございます。率直に言って、この40年は長かったですか? それとも、意外にあっという間でしたか?
原田:長くもあり、短く感じる部分もあります。過ぎてみれば、ああ、もう40年も過ぎてしまったという感じですね。今までの仕事を振り返ると、とても充実した日々だったと思いますが、何か大きな目標を立てながら常にやってきたわけでもなく。ひとつひとつの仕事を大切にやっていくうちに、ご縁が生まれて、気がつけば40年、というのが、感覚的には一番あっているかもしれません。
── 10代で映画をやられた頃は、これが私の一生の仕事、みたいな気持ちはなかったのですか?
原田:もともとオーディションでたまたま受かって、最初は1本だけ映画に出演したら長崎に帰るつもりだったのが、どんどんお仕事の期間が延びていって。それで、高校を卒業する頃、学業をやめて俳優業に一本化すると決めた時に、あ、自分はこの仕事でやっていくのかなって思ったぐらいで。