ファミマと伊藤忠が狙う「セブン一強体制」の打破 過去の拡大戦略で膨らんだ「負の遺産」を解消

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セブンの牙城を崩すべく、ファミリーマートが親会社の伊藤忠商事と一体となり、攻勢を仕掛けている。

2006年に発売されたファミリーマートの看板商品「ファミチキ」。骨なしで手軽に食べられる点を意識して開発された(撮影:梅谷秀司)

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「ファミチキのないファミリーマートなんてありえへん。もう是が非でも運べ」

2021年11月上旬、ファミリーマートの細見研介社長は社内に大号令をかけた。新型コロナの影響でタイにある鶏肉工場の稼働率が低下。看板商品「ファミチキ」の生産・輸入に遅れが生じ、ファミマ各店に仕入れ制限を行う事態となっていた。

社長の檄に応え、現場では製造体制を強化。親会社の伊藤忠商事の協力も得てタイから飛行機で食材を緊急輸送した。その結果、「チキン不足」に悩む他社コンビニを尻目に、クリスマス商戦を一気呵成に展開できた。

「大枚をはたいたが、前年比でみたらうちの一人勝ちやったと思いますわ」。細見社長がそう話すように、2021年12月の既存店売り上げは対前年同月比で4.3%増と、セブン‐イレブンの0.8%増、ローソンの2.0%増を上回った。ファミマはコロナ禍前の2019年12月の既存店売り上げと比べても遜色がない。

かつての「トップへの挑戦」は頓挫

セブンの圧倒的な存在感で「一強」とも評されるコンビニ業界。伊藤忠出身で2021年3月からファミマを率いる細見社長が狙うのは、ずばり業界トップの座だ。そのためには、昨年のクリスマス商戦のように勝ち癖をつけ、「負ける言い訳を消していく」ことが重要だと語る。

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