ファミマ「無人決済店1000店計画」に潜むハードル セブンやローソンとまったく異なる出店戦略

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国内のコンビニ店舗数が飽和と言われる中、店舗網の拡大を狙うファミマ。その出店戦略のカギを握るのが「無人決済店舗」だ。2024年度までに1000店体制を目指すが、そこにはいくつかの課題もある。

東京駅横のビルに入る無人決済店の第1号店。ビルの上階には有人店舗も(撮影:梅谷秀司)

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「いらっしゃいませ」。透明のゲートが開き店内に足を踏み入れると、明るい機械音で声をかけられた。

東京駅すぐの高層ビルにあるファミリーマートの無人決済店。店内を見渡すと、弁当類やドリンク類、お菓子、日用品が配置された棚にずらりと並ぶ。30~50代とおぼしきスーツ姿の男性数人が商品を物色している。品ぞろえはやや少ないが、ほかのコンビニと大きな違いはない。

出口にあるのが無人レジ。画面上の「お会計」を押すと、手にとった商品の一覧が表示される。基本的に商品のバーコードを自分で読み込ませる必要はない。支払いは現金、クレジットカード、タッチ決済、QRコード決済のいずれか。支払いを済ませると無人決済機横のゲートが開く。

「ありがとうございました」。機械音を背中で聞きながら、店を後にした。

国内での拡大を狙い続ける

次ページ背景にある「従来型」の限界
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