重い新幹線を持ち上げる「脱線復旧機材」の正体 軽量だが力持ち、橋梁上やトンネル内で大活躍

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脱線した車両を線路に戻す作業では脱線復旧機材が大活躍する(西武鉄道異常時訓練にて筆者撮影)

3月16日に発生した地震により東北新幹線が被災し、「やまびこ223号」のE6系7両とH5系10両の17両編成のうち、13号車を除く16両が脱線した。

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地震による新幹線の脱線は今回が4回目。営業列車としては2回目となる。今回は時速150kmで走行中の22時34分に1度目の地震(M6.1)の揺れを検知して、22時35分に非常停止した直後、22時36分に発生した2度目の地震(M7.4)による突き上げにより脱線したという。

つまり現状の地震対策は機能していると考えられ、けが人が3人出たものの車両が横転することもなく、被害を最小限に食い止めることに成功したのではないだろうか。 

脱線の復旧作業は3月20日から始まった。車両を1両ずつ切り離して復旧させ、その後白石蔵王駅に収容する計画で、全車が復線するためには2週間程度かかると見られている。

3月20〜28日までに1〜4・8〜12・14〜17号車を脱線復旧機材(ジャッキ)により復旧させ、29日からはクレーンを使用して5〜7号車を復旧。全車両が白石蔵王駅に収容されるのは4月2日を見込んでいる。

ここではこの脱線復旧機材に注目したい。

脱線復旧機材の仕組み

脱線復旧機材は司機工(ドイツ・ヘーゲンシャイト社製)、伊岳商事(ドイツ・ルーカス社製)やユニバーサル機器が扱っている。

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基本的な構造は同じで、車体を持ち上げるための油圧ジャッキと、油圧ジャッキを横方向に移動させるためのレールと油圧ピストン(またはモーター)からなる横送り機構と、動力源となる油圧ポンプやコントローラー等で構成している。

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