リース業界が猛反発 新会計基準案の問題点

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日本は遅れている? 議論の前提に“ブレ”

もう一つの不満は、IFRSを適用する範囲だ。昨年夏に開催された企業会計審議会では、連結決算に先行して適用(ダイナミックアプローチ)し、単体決算は判断を一時留保(連単分離)するとの方針を確認している。グローバルベースで活動する企業の場合、グローバルベースの連結開示基準を採用するのは、当然の流れといえる。だが、税法や会社法など各国の文化と直結する単体決算は、各国の基準との調整に時間がかかってしまうためだ。

実は、IASBのおひざ元である欧州でも仏、独は連単分離を採用。しかも、現状はファイナンスリースですらオフバランスの扱いとなっている。にもかかわらず、日本ではリース会計のあり方が世界とはかけ離れているかのように語られ、直近では連単同時に適用するような議論が進む実態に、リース業界は反発している。「主要国のリース業界と意見交換したところ、われわれと基本的な認識が変わらないことがわかった」と小幡尚孝・リース事業協会会長(三菱UFJリース会長)は言う。

同協会はすでに、日本、米国、欧州、カナダ、中国、豪州のリース事業協会と共同の意見書をIASBに提出した。ただ、それ以前に日本の場合、「国家的戦略や実務的発想が希薄な会計基準策定の動きに問題がある」(小幡氏)。

議論の着地次第では、設備投資の重要な選択肢であるリースの需要が大幅に減少。ひいてはマクロ経済への打撃に直結する。会計基準の統一という世界的な流れには逆らえない中、日本の実情との歪みを解消するのは容易ではない。

(浪川 攻 =週刊東洋経済2011年1月29日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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