スクエニが何度でも「FF」の新作を生み出せる神髄 NFT早期参入にも生きた新技術と融合する文化

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ゲーム・出版の両事業で存在感を発揮するスクウェア・エニックスHD。IP系企業の中でも希有なポートフォリオを抱える同社の事業戦略に迫った。

IP創出における2大産業のゲームと出版。両事業を展開するスクエニのみぞ知る、本質的な違いを問うた(撮影:今井康一)

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「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」など、人気のゲームIP(版権)を持つスクウェア・エニックス・ホールディングス。ゲーム企業としては珍しく出版事業も持ち、『鋼の錬金術師』や『賭ケグルイ』など人気漫画を輩出してきた。
2021年3月期はリメイク作のヒットにも恵まれ、過去最高の営業利益を計上。中期事業計画ではさらなる成長を目指すべく、ゲーム内アイテムに希少性があり、暗号資産を通じた取引が可能なゲームの開発を発表するなど、新技術を活用したIP展開にも積極的に取り組んでいる。
なぜスクエニはいち早くIPを使って、さまざまな展開ができているのか。最高戦略責任者の桐生隆司氏に話を聞いた。

時代が変化するほど生きるゲームIP

――NFTなど新しい技術を生かしたIP展開に取り組んでいます。

新しいものを先取りしながら、積極的に(IPと)融合させている。直近では「資産性ミリオンアーサー」(10月開始のブロックチェーン技術を用いたNFTデジタルシール)にもチャレンジしている。

新しいキャラクターコンテンツと技術で商品を作るのはかなりリスクがあるが、既視感のあるコンテンツに新しい技術を取り入れれば、リスクが少なくなる。そうなると、(コンテンツを)純粋に面白く提供できるかの勝負ができる。そのとき、ゲームIPを持っていることがわれわれの強みになってくる。

――ゲームIPの強みはどのようなところでしょうか。

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