不動産ファンドの運用受託が急増し収益源に。本業の「流動化」戦略を生かす。
外資系ファンドによる大型投資が相次ぐ日本の不動産。投資家からお金を集めるファンドだが、取得した物件の管理運用となると、国内事情に通ずる日本企業に任せることが多い。そうした企業の中で異彩を放つのがトーセイだ。
トーセイは、ビルやマンションなどの中古物件をリノベーションして売却する、不動産の再生流動化事業を柱とする。加えて、不動産ファンドの運用や新築物件の開発、不動産賃貸・管理なども手がける独立系の総合不動産会社だ。不動産業界では中堅だが、実はファンド運用においては大手デベロッパーにも比肩する。
トーセイの不動産ファンド・コンサルティング事業における受託資産残高(AUM)は、2021年8月末時点で1兆3000億円を突破し過去最高に。コロナ禍にあっても、今21年11月期末の目標(1兆2000億円)を早々に達成した。同業他社は系列の上場・私募REIT(不動産投資信託)からの受託が中心であるのに対し、トーセイはAUMの約8割を外資系ファンドからの受託が占める。19年7月には、米国の投資ファンド大手、ブラックストーン・グループから首都圏の物流施設800億円超の運用を受託。同年12月には、ドイツの保険大手、アリアンツから国内の賃貸マンション計82棟約1300億円の運用を受託するなど、大手機関投資家からの案件が舞い込む。
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