有料会員限定

ESGが5社の格差を広げる トップアナリストが斬る

✎ 1〜 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11 ✎ 最新
拡大
縮小

マーケット評価でも明暗。急速な変化に商社の経営は対応できるか。

(タカス / PIXTA)

特集「商社大転換」の他の記事を読む

2020年のコロナ禍の中で、商社セクターにとって衝撃的な出来事が2つ生じた。

1つ目は、昨年8月に、著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる米投資会社バークシャー・ハサウェイが商社大手5社の株式をおのおの約5%ずつ取得したと発表したこと。2つ目は、同年6月に伊藤忠商事と三菱商事の時価総額が初めて逆転したことである。

前者については、バークシャー・ハサウェイは発表で、①長期投資が前提、②いずれかの商社の株式を9.9%まで買い増す可能性、③協業の進展の3点に触れている。現状では③協業の進展について確認できている事象はない。

ただし、過去と比べ金利が低い状態が継続する現状を踏まえると、商社株の配当利回りの高さに着目したキャリートレードやインフレヘッジの観点で、商社株を買い増す可能性は十分あるかもしれない。

21年4月にはバークシャー・ハサウェイが新たに1600億円の円建て社債の発行条件を決定した。この使途として商社株の追加取得に至るのか、また、将来的に協業の進展につながるのか、今後も注視していきたいと考える。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
商社大転換
OB起業家からの提言
就活生必読! 採用から出世の掟まで
匿名座談会
Part2 岐路に立つ人と組織
商社と学閥
丸紅×代替タンパク
インタビュー/丸紅 社長 柿木真澄
住友商事×5G
インタビュー/住友商事 社長 兵頭誠之
トップアナリストが斬る
インタビュー/伊藤忠商事 社長COO 石井敬太
インタビュー/三井物産 社長 堀 健一
三井物産×宇宙
伊藤忠×デジタル化
問われる気候変動対策
インタビュー/三菱商事 社長 垣内威彦
Part1 大転換の商社ビジネス|三菱商事×脱炭素
12年目の伊藤忠トップ岡藤正広氏が警鐘
商社 大転換
最新序列と激変するビジネス
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内