ものづくり依存の脱却へ、横串を通し連携を進める現場の改革を追った。
10年前、三菱重工との統合構想が破談した日立製作所。その前後から事業ポートフォリオを大きく見直してきた。旧来型の製造業から脱却し、サービス中心の高収益企業へ変身しつつある。
推進役は、あらゆるモノをインターネットにつなげる独自のIoT基盤「ルマーダ」だ。
ルマーダとは「イルミネート・データ」(データに光を照らす)に由来する造語。その名のとおり、データを成長の種と見据えている。当初は誰にも理解してもらえず、「これ、何ですか?」「宗教ですか?」と社内外から揶揄された。だが、ルマーダ関連の売上高は今では1兆円を超え、2021年度には1.4兆円を目指せるまでに成長。30万人を超えるグループ社員が「レッツ! ルマーダ」の掛け声の下に一致団結する。
かつて日立は事業領域が広い一方、それぞれの事業が特定顧客の受注生産に頼り、横の連携がないサイロ(縦割り構造)になっていた。それを打破しようと、16年に社長の東原敏昭がルマーダという旗印を掲げた。
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