ロボット・工作機械業界は2020年に回復期を迎えるはずだった。
工作機械受注は、自動車や半導体関連で投資が一巡したことや米中貿易摩擦などを背景に18年秋から後退。ようやく19年終わりごろから半導体や5G関連の設備投資が増え始め、20年前半には受注が反転すると見込まれていた。
だが、新型コロナウイルスの感染拡大が誤算となった。最大顧客である自動車業界を中心に工場が相次いで休業。工場が稼働再開しても、感染拡大の収束時期がわからないという不安の中で、設備投資を様子見する動きが広がった。
日本工作機械工業会(日工会)に加盟している日本の工作機械メーカーの月別受注総額は20年5月に前年同月比53%減の512億円まで落ち込んだ。
もっとも足元では持ち直しの兆しが見られる。牽引役は中国向け受注だ。中国向けは6月から前年を上回り始め、10月には28カ月ぶりに210億円を超えた。中国向けに強いツガミの首脳は「中国では顧客からすぐに機械を持ってきてほしいと言われ、納期が早まっている」と指摘する。
国内や欧米でも濃淡はあるものの少しずつ受注の動きが出始めており、日工会の飯村幸生会長(芝浦機械会長)は11月の会見で、「(受注水準は)6月に底を脱し、さらに一段上がった」と話した。
ただし、10月の受注額は822億円で、好不況の基準とされる月別の受注額1000億円にはほど遠い水準だ。本格的な回復には自動車関連需要の復活が欠かせない。工作機械の自動車向け受注は、関連製品を含めると全体の6割を占めるが、増産投資が集中した18年をピークに減少傾向にある。
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