独自改革へ向け、霞が関の牙城であるミクロ経済政策への斬り込みが天王山と狙い定めている。
臨時国会が10月26日に開幕する。菅義偉内閣での初の国会だ。就任の40日後と、首相は開会までたっぷり時間を取った。
菅体制の「生みの親」の一人といわれる自民党の森山裕国会対策委員長はインタビューで、「まず新型コロナウイルス対応をしっかりやる。経済がそうとう傷んでいるので、来年度予算の編成が重要。支持率が高いから解散・総選挙を、という話もあったが、その選択はされなかった」と解説した。首相は年内解散を避け、新政権の方向づけとそのアピール、実績づくりを優先させる道を選んだようだ。
森山氏の証言によれば、菅氏が政権獲得に踏み出したのは、安倍晋三前首相の辞意表明の翌8月29日だったという。森山氏が二階俊博幹事長らと国会運営などを協議している席に菅氏から電話が入った。その晩の8時から二階氏も交えた密談で、菅氏が「総裁選で頑張ってみたい」と告げる。二階氏が「それがいちばんいいこと」と応じ、菅氏擁立が決まった。
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