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「生涯現役」Q&A 美術家 横尾忠則が答える

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よこお・ただのり 1936年生まれ。ニューヨーク近代美術館、アムステルダム美術館、カルティエ現代美術財団など国内外で個展を開催。朝日賞、高松宮殿下記念世界文化賞、泉鏡花文学賞受賞。講談社エッセイ賞など受賞多数。令和2年度東京都名誉都民顕彰。

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Q1. 来年から70歳定年が企業の努力義務となります。いずれこれが本格的に導入されると、もう従来の定年の概念がなくなるように感じます。

私の場合、体に大きな変調があったのが70歳のとき。それ以前と比べると、大きな壁が出来上がってしまったような……。従来の生き方や仕事のやり方を根本的に変えないと、立ち行かない。まずやったのは、無駄な時間を削ること。好きなことだけに絞り込んで、嫌なことはいっさいしない。私なりの「隠居宣言」でした。するとどうか。好きだと思えるような仕事が増え、ストレスがうそのように消えました。こんなやり方、職場でもできるんじゃないですか? 意識の切り替えがうまくできれば定年なしで働けます。

Q2. 70歳定年にしても、「人生100年」にしても、私たちの働き方は大きく変わりそうです。どう変わっていくのでしょう。

試しに仕事の中に遊びの要素を持ち込んでみてください。遊びはそれ自体が目的なので、解放感がまったく違ってきますよ。仕事と遊びは切り離さない。仕事に遊戯性を持ち込むのがいちばんです。

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