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JR九州とオリンパスはどう変わったか 狙われた会社のその後、圧力テコに経営改善を断行

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アクティビストに狙われた会社はその後どうなったか。まずは最近の事例を見ていこう。

JR九州|株主提案で実を取った?

九州を営業基盤とするJR九州は、本業の鉄道事業が人口減や少子高齢化で大きな成長は期待できないものの、不動産やホテルといった事業を積極的に拡大して収益力を高め、2016年10月に株式上場にこぎ着けた。それから2年後の18年12月。米アクティビストファンド、ファーツリー・パートナーズが突如、JR九州の大株主に躍り出た。同社上場後、こつこつと株式を買い集めていたのだ。

山手線など首都圏を基盤とするJR東日本、ドル箱の東海道新幹線を抱えるJR東海のほうが会社の規模や収益力ではJR九州を上回る。ファーツリーはなぜJR九州に狙いを定めたのか。その理由は経営改善による株価上昇余地が大きいと踏んだから。5~10年程度株式を保有して、その間に株価を2倍以上高めることが目標だ。

JR九州の観光列車「或る列車」。芸術品のような豪華な内装が人気だ。(撮影:今井康一)

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「収益性の高い不動産事業の存在にもかかわらず、株価は低評価に甘んじている」として、ファーツリーは19年6月の株主総会で、①自社株買い、②指名委員会等設置会社への移行、③不動産やIR(投資家向け広報)の専門知識を持つ3人の社外取締役の選任、④役員への株式報酬制度導入などを骨子とする株主提案を行った。

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