救助難航、ギリシャ沖フェリー火災の全貌 <動画>乗員乗客478名、周辺国が救助へ

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船体が港へ牽引される間も、ヘリコプターでの救助は続けられ、救助隊は「状況が許せばボートでの接近を試みることになる」と海運相は語った。

イタリア海軍によると、イタリア空軍のヘリコプターと、ギリシャのスーパープーマヘリコプター1機、さらにイタリアの航空機が救助に当たっており、乗客を数名のグループごとに引き上げている。さらに他の航空機と、10隻の船が支援に加わっている。

激しい雨により火は沈静化

ギリシャ沿岸警備隊の広報、Nikos Lagkadianosは早朝、船体は現在も燃え続けてはいるが、救助を阻んでいる激しい雨があったので、火が燃え広がるのは抑えられたと語った。

Varvitsiotis海運相は,55mph(88kph)以上の風を伴う悪天候は、ギリシャがかつて経験したことのないほど状況を困難なものにした。しかし、だからこそ全員を救助すると誓うことができた、と語った。

沿岸警備隊の関係者はノーマンアトランティック号は200台以上の車を積んで、海難信号を発した時はコルケラ島の北西44海里にいた。ギリシア西部のパトラスから、イタリアの都市、アンコーナに向けて航行中だった。

風が遭難した船をギリシャ海域の外へ運び出したのち、救助の指令はイタリアへ転送された。しかし、当局間で緊密な連携が図られ、またアルバニアの沿岸警備艇も救助に加わった。

沿岸警備隊によると、近くにいた客船やコンテナ船が炎上するフェリーを丸く取り囲み、小型の救助ボートが接近するための風除けを作ったということだ。

当局によれば、乗客のほとんどはギリシャ人だが、乗客リストにはドイツ、イタリア、オーストリア、トルコ、フランス、オランダなど複数の国からの名前が見受けられる。その多くは、トラック運転手と思われるという。

火は船の低層デッキのガレージから出火したが、その時刻について異なった報告が出ている。当初は午前6時(グリニッジ標準時0400)に出火したとされていたが、

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