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経営委員会の誤りを正せるガバナンス体制を構築せよ インタビュー/元NHK経営委員会委員長職務代行者 上村達男

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うえむら・たつお 1948年生まれ。早稲田大学大学院法学研究科博士課程修了。法学博士。97年に早大法学部教授就任、法学学術院長・法学部長などを歴任。著書に『NHKはなぜ、反知性主義に乗っ取られたのか』など。(撮影:梅谷秀司)

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NHKのガバナンス(統治)には、どんな問題があるのか。会社法の大家で、2012年3月〜15年2月にNHK経営委員会の委員長職務代行者を務めた、早稲田大学の上村達男名誉教授に話を聞いた。

──かんぽの報道をめぐるNHKの対応をどう見ていますか。

NHKには放送法に詳しい人はいても、経営のガバナンスは苦手だ。私が経営委員になったばかりのときは、経営委員長のほうが会長よりも偉い、という雰囲気だった。経営委員会と理事会は本来、互いをチェックし合うような対等の権限関係にある。私は委員として上下関係を変えることに腐心したが、今回の件を見ると、完全に昔に戻ったと思う。石原(進)経営委員長は上田(良一)会長の上司のように振る舞っている。そうでなければ、厳重注意という発想にはならない。

放送法上はっきりしているのは、業務執行の全権は会長にあり、経営委員会には監視・監督権があるということ。職員が間違ったことをした場合、処分する権限は会長にしかなく、経営委員会は番組編成を中心とする執行部の業務執行に干渉したり、規律づけをしたりしてはならない。

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