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歴史から見る「三種の神器」 天皇も実物は見たことがない

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5月1日の「剣璽等承継の儀」で、神器を受け取る天皇陛下(毎日新聞社/アフロ)

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5月1日、皇居宮殿の中でも最も格の高い「松の間」で即位の礼の1つ「剣璽等承継(けんじとうしょうけい)の儀」が行われた。天皇陛下の前に置かれた台の上に、侍従が大・小の箱を安置し、新しい天皇に、「宝剣」と「神璽(しんじ)」が引き継がれた。

「三種の神器」のうち、残りの「神鏡(しんきょう)」は、剣璽等承継の儀と同時刻、宮中の「賢所(けんしょ)」にて宮中祭祀を担う神官による儀式が執り行われた。

三種の神器のルーツは、『古事記』『日本書紀』に記された神話(記紀(きき)神話)にさかのぼる。「天孫降臨神話」の中で、皇室の祖であるニニギノミコトが地上に降りる際に天照大神(あまてらすおおみかみ)から授けられたのが、「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」「八咫鏡(やたのかがみ)」「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」の3点セットである。

勾玉と鏡は、「天岩戸神話(あまのいわとしんわ)」の中で、洞窟に隠れた天照大神を誘い出す儀式のために、神々が作り出したもの。勾玉が今日の神璽に当たる、という説が有力だ。剣は、スサノオがヤマタノオロチを退治した際、オロチの体内から見つかったという由来である。

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