リニア、超巨大工事を手がけるゼネコンの名 大成と鹿島が関わるのはほぼ確実に

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2027年に東京-名古屋間が開業する予定(写真は山梨実験線)

そんな中である業界関係者によれば、「名古屋については大成と鹿島がほぼ決定している」と語る。

というのも、現在、JR名古屋駅で建設中の新しい高層ビル「JRゲートタワー」(地上46階、地下6階)で、激しい入札競争の結果、施工は大成と鹿島が担当することになったからだ。しかも、大成は設計段階から参画しており、「大成は事実上決定」(地元建設業者)。

このJRゲートタワーの「ゲート」には、「将来、リニアからのお客様をお迎えする、という意味が込められている」(JR東海関係者)。地下はリニアの「名古屋ターミナル駅」(仮称)と連結する設計になっており、東海道新幹線の線路の地下とクロスするような形で、リニアのトンネル部が計画されている。「実質的には、JRゲートタワーの地下工事はリニアのトンネル工事と連動しており、リニアの地下工事はすでに始まっている」(地元建設関係者)。

 大深度地下と南アルプスは?

正式発注(受注)が決まるのは、2015年に入ってから。だが、前述した難工事が予想される工区は、ほかの工区よりも先行発注されるとみられる。特に都市部の大深度トンネル(地下100メートルで大型のシールド工法)は、大成、鹿島、大林組、清水のスーパーゼネコン4社のうち、「大成と鹿島は当確」との見方が有力だ。また大林組の名も挙がっている。

一方、南アルプスなど山岳トンネル工事でも、実績の多い、大成と鹿島は有力視されている。ただし山岳部は、都市部の大深度トンネルとは比較にならないほど、難工事が予想される。「掘ってみなければ、わからないトンネル工事」(大手ゼネコン土木担当者)だけに、スーパーゼネコンのうちどこが元請けで受注するのか、業界での関心度は最大級だ。いずれにせよ2015年初めには明らかになる。

木村 秀哉 東洋経済 記者

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きむら ひでや / Hideya Kimura

『週刊東洋経済』副編集長、『山一証券破綻臨時増刊号』編集長、『月刊金融ビジネス』編集長、『業界地図』編集長、『生保・損保特集号』編集長。『週刊東洋経済』編集委員などを経て、現在、企業情報部編集委員

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