豊かな老後を送るためにお金はいくらまで増やせばいいのか。
「老後資金は1億円必要」といわれる。生活水準は人それぞれであるし、何歳まで生きられるのかも人それぞれだが、1億円はある意味正しい金額だ。
とりあえず、大ざっぱな計算をしてみよう。60歳くらいからの老夫婦の生活費を毎月25万円だとすると、年間300万円である。60歳時点での女性の平均余命は29年であるから、医学が進歩することを考えて少し余裕を見て残り32年分の生活費を計算すると、9600万円になる。
これに万が一のときに備えた400万円を加えると、老後資金は1億円、ということになる。この400万円は、何事もなければ相続されて、葬儀費用等として使われるはずである。
ただ、50代のサラリーマンが手元に1億円を持っている必要はない。今の高齢者が50代のサラリーマンだったころ、1億円持っていた人は少なかったはずだが、困窮した老後生活を送っている高齢者も多くはないだろう。それを考えてみれば当然のことだ。
退職前に住宅ローンと金融資産残高を同じに
サラリーマンの老後資金として圧倒的に頼りになるのは、公的年金である。標準的なサラリーマン夫婦は65歳から毎月22万円の公的年金を受け取れるから、老後資金の不足額は毎月3万円である。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら