有料会員限定

相場の方向性が占える信用取引のリスクと影響力 プロの市場関係者も注視

✎ 1〜 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11 ✎ 最新
拡大
縮小

リスクの大きい信用取引。実際に取引しなくても理解だけはしておこう。

(jiangsphoto / PIXTA)

特集「50歳からのお金の教科書」の他の記事を読む

よくわからないが、リスクの大きな危ない取引なので手を出さないのが無難──。多くの人は信用取引について、そのようなイメージを抱いているのではないだろうか。

大まかにいうと、証券会社に担保を差し出してお金を借り、そのお金で株を売り買いするのが信用取引だ。取引をするためには、証券会社に信用取引口座を開設する必要がある。信用取引で株を買う「信用買い」の場合、次のような流れとなる。

①証券会社に委託保証金を差し入れる。差し入れる保証金は手持ちの株式や投資信託などの有価証券でもいい。②証券会社が保証金の最大約3.3倍までの資金を貸してくれるので、その資金で株を買う。③6カ月後など一定期日までに資金を返済する。株を売却して返済するか、株を買い持ったまま現金で返済する。なお株を売却した場合は、買ったときとの差額から証券会社に支払う手数料などを引いた額が利益として確定する。

信用取引では、証券会社から資金ではなく株を借り、その株を売った後に買い戻すカラ売り(信用売り)もできる。株価がこの先下落していくと考えて、借りた100株を100万円で売ったとしよう。その後見込みどおりに株価が下がり100株を80万円で買い戻して返却したら、差額の20万円が利益となる。売りから取引を始められるので、下げ相場でも利益を得るチャンスがある。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
50歳からのお金の教科書
理論、基礎知識、実践…すべてがわかる
ファンドラップ|一見いいことずくめだが
外債|見た目の高金利にだまされるな
VIXショックで大損害、落とし穴だった「即死条項」
仕組み債|複雑すぎる金融商品
保険商品はどれもコスト高、長寿に保険で備えるのは無理
終身・変額・長寿生存|資産運用に不向きな保険
STEP3 応用編|外貨建て保険・盲点がいくつも!
インタビュー|経済評論家 山崎 元
ソフトバンクグループ
新興企業投資の留意点
プロの市場関係者も注視
インデックス運用で再脚光
銘柄選びと並んで重要
手数料、ツール、アプリの使い勝手、商品数…
STEP2 実践編|時間をかけて利益を積み上げ
50代なら知っていてほしい
「年金は破綻なんかしていない、『わからず屋』は放っておこう」
インタビュー|慶応大学 商学部教授 権丈善一
31歳ライターがiDeCoに挑戦
利用しないのは損?
異色対談|投資家 村上世彰×漫画家 西原理恵子
金融商品の特徴をつかもう
定期預金で貯める仕組みを
STEP1 基本編|50代は貯蓄を増やすチャンス
50歳からのお金の教科書
[保存版]人生100年時代の「正しい資産運用術」
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内