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だから腎臓移植は進まない 人工透析一辺倒のウラ側 聖域3 患者は33万人、医療費年1.6兆円に膨張

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血液透析患者の多くは終了後の貧血に悩む(写真はイメージです)

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「人工透析を始めてから、感覚的には人生の半分の時間を奪われている気がする」。4年前から人工透析を受けている50代男性のAさんは話す。糖尿病が悪化するなどで腎機能が衰えると、やがて血液を浄化したり尿を作って体外に排泄したりする機能が失われる腎不全となる。末期になると腎臓の働きを代替する治療が必要になり、Aさん含め多くの患者が選択しているのが、人工透析療法のうちの「血液透析」だ。

日本の透析患者数は右肩上がりで増えており、2016年末時点で約33万人に達しているが、うち32万人が血液透析を受けている。血液透析は血液を体外に取り出し、透析器に循環させて尿毒素を除去したあと体内に戻す。「一人の透析患者の年間医療費は約500万円」(複数の医師)なので、人工透析にかかわる医療費は年1.6兆円超と概算される。

血液透析は通常週3回、医療機関に通院し専門のスタッフによって1回3〜5時間かけて行われる。通院の負担に加え、食事制限も厳しい。Aさんは肉や魚などのタンパク質や果物や野菜などのカリウムは極力控えるようにしている。

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