キリン持ち株会社で社長交代、磯崎氏兼務へ 国内事業の立て直しが急務

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三宅占二社長は、足元の苦戦について「数量志向より収益志向が強まった。海外への投資の源泉としての国内事業となり、収益重視の姿勢が競争力低下を招いた」と分析。数量、すなわち売上げが伸びないことで、広告費や販売費を削り、利益を出すという悪循環に陥っていたという。

14年12月期は、第3四半期時点で営業利益計画を1400億円から1200億円に下方修正。三宅社長は「現状を打開するのは短期的な打ち手の繰り返しではだめ。来年につながる必要な投資は今年のうちにやっておくということで(下方修正を)選択した。再生に向けての経営の覚悟を示した」と述べた。

16年スタートの中計はあらたな経営陣で策定を

三宅社長は「2015年、最優先課題となる日本総合飲料事業の反転に向けたスタート、ブラジルキリンの再成長に向けたスタートとして重要な年にしなければならない」と指摘。現在進めている中計が2015年で終わるため「2016年スタートの中期計画の策定はそれを担う人がやるべき」とし、このタイミングでの社長交代の理由を説明した。

新体制のスタートと合わせ、グループ全体の経営資源の配分を担うキリンHDと、国内の酒類と飲料事業を統括する中間持ち株会社のキリンを一体的に運営する経営組織に変更することで、意思決定を早める。

具体的には、キリンHDとキリンの執行役員を兼務する。また、海外事業強化に向けては、ブラジルキリンやキリンHDシンガポールについて、キリンHDに担当執行役員を設置する。さらには、監督機能強化を図るため、社外取締役1人を増やし、3人体制とする。

*内容を追加して再送します。

 

(清水律子)

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