元ユニバーサル・スタジオ・ジャパンチーフマーケティングオフィサー 森岡毅
「このままいけば、会社は倒産します」
東日本大震災が起こってUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)の客足が激減したとき、私はそんなメッセージを社内に発した。今のペースで、キャッシュフローがある一定のレベルにまで下がったらどうなるか。分析すると、銀行からのコベナンツ(財務制限条項)に抵触すると判明した。そうなると、すべての投資に銀行の許可をもらわないといけなくなり、たいへんまずい状況に陥る。私の再建はこうした状況を理解することから始まった。
分析ができる人になりたければ、まずは会社の財務諸表をきっちり把握することから始めましょう、というのが私の考えだ。多くの人は、自己のプロジェクトとその周辺しか見ていない。しかしPL(損益計算書)とBS(貸借対照表)で会社の状態を把握し、それを入り口に進むべき方向性を考える癖をつけていくのがセオリーだ。
マーケターならば当然、トップライン(売上高)とボトムライン(純利益)、それらに影響を与えているビジネスドライバーを一つひとつ、解明していく必要がある。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら